Japanese
English
症例報告
バザン硬結性紅斑を合併した壊疽性丘疹状結核疹
Papulonecrotic tuberculid complicated with erythema induratum
大塚 幹夫
1
,
折笠 玲子
1
,
堀江 収
1
,
佐藤 守弘
1
,
岩月 啓氏
1
,
金子 史男
1
Mikio OHTSUKA
1
,
Reiko ORIKASA
1
,
Osamu HORIE
1
,
Morihiro SATO
1
,
Keiji IWATSUKI
1
,
Fumio KANEKO
1
1福島県立医科大学皮膚科学講座
1Department of Dermatology, Fukushima Medical College
キーワード:
壊疽性丘疹状結核疹
,
バザン硬結性紅斑
Keyword:
壊疽性丘疹状結核疹
,
バザン硬結性紅斑
pp.721-723
発行日 1997年8月1日
Published Date 1997/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902289
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壊疽性丘疹状結核疹とバザン硬結性紅斑の合併例を報告した.患者は62歳,女性.慢性関節リウマチの治療として投与された薬剤によると思われる全身性の粟粒大紅斑を主訴に当科を初診したが,その約1年前より体幹,四肢に膿疱化,痂皮化を伴う紅色丘疹,および下腿に皮下結節が散在性に出没を繰り返していた.当科入院後,全身の紅斑は速やかに消退したが,丘疹,膿疱は新生を続けた.丘疹部の生検組織では表皮から真皮上層にかけて楔状の壊死巣があり,その周囲に類上皮細胞とリンパ球の浸潤が認められた.下腿皮下結節の組織では真皮下層から脂肪層にかけて類上皮細胞性肉芽腫とラングハウス型巨細胞を伴う乾酪壊死巣が見られた.それぞれ壊疽性丘疹状結核疹およびバザン硬結性紅斑に合致する所見と思われた.治療は抗結核薬の投与により皮疹の新生は認められなくなった.
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