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Rinsho Hifuka Volume 51, Issue 9 （August 1997）

臨床皮膚科 51巻9号（1997年8月発行）

Japanese English

臨床統計

眼病変を併発したアトピー性皮膚炎32例の臨床的検討 Clinica analysis of 32 cases of atopic dermatitis with ocular complications 中川光子 ¹ , 名村章子 ¹ , 西嶋攝子 ¹ , 山岸和矢 ² Mitsuko NAKAGAWA ¹ , Shoko NAMURA ¹ , Setsuko NISHIJIMA ¹ , Kazuya YAMAGISHI ² ¹関西医科大学附属香里病院皮膚科 ²関西医科大学附属香里病院眼科 ¹Division of Dermatology, Kansai Medical University Kori Branch Hospital ²Division of Ophthalmology, Kansai Medical University Kori Branch Hospital キーワード：アトピー性皮膚炎 , 白内障 , 網膜剥離 , 血清IgE値 , 好酸球数 Keyword: アトピー性皮膚炎 , 白内障 , 網膜剥離 , 血清IgE値 , 好酸球数 pp.689-692

発行日 1997年8月1日 Published Date 1997/8/1

DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902280

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　1994年1月以降に当科を受診したアトピー性皮膚炎患者のうち，眼病変を併発した32例（12〜35歳，男性18例，女性14例）について，皮膚症状，眼科的所見に加え，血清IgE値，LDH活性値，好酸球数を測定した．眼病変はアレルギー性結膜炎が30眼15例と最も多く，次いで白内障を14眼11例に認めた．網膜病変は10眼に認め，網膜剥離7眼6例，網膜格子様変性2眼2例，網膜裂孔1眼であった．網膜剥離のうち，2眼2例はアトピーとは無関係と診断された．網膜剥離と白内障を同一眼に同時に合併したのは2眼2例であった．血清IgE値は377〜43010U／l（32例中30例が1000U／l以上を示す），LDHは223〜786U／l，白血球中の好酸球の占める割合は2.0〜25.0％であった．アトピー性皮膚炎における眼合併症は増加の傾向にあり，早期発見，治療のために眼科での定期受診が不可欠であると考える．