Japanese
English
原著
スポロトリコーシスの1家族例の検討—とくに感染経路について
Study of a family case of sporotrichosis
藤原 景子
1
,
阿部 貴子
1
,
織間 咲千子
1
,
山蔭 明生
1
,
山崎 雙次
1
,
石崎 宏
2
,
塚田 篤子
3
,
馬場 安紀子
4
Keiko FUJIWARA
1
,
Takako ABE
1
,
Sachiko ORIMA
1
,
Akio YAMAKAGE
1
,
Soji YAMAZAKI
1
,
Hiroshi ISHIZAKI
2
,
Atsuko TSUKADA
3
,
Akiko BABA
4
1獨協医科大学皮膚科学教室
2金沢医科大学皮膚科学教室
3友井皮膚科クリニック
4馬場医院
1Department of Dermatology, Dokkyo University School of Medicine
2Department of Dermatology, Kanazawa Medical College
3Tomoi Clinic of Dermatology
4Baba Clinic
キーワード:
スポロトリコーシス
,
家族内発症
,
DNA分析
Keyword:
スポロトリコーシス
,
家族内発症
,
DNA分析
pp.297-303
発行日 1997年4月1日
Published Date 1997/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902136
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1家族4人および隣人1人に発症したスポロトリコーシスを報告した.平成2年1歳男児(兄),平成5年4月その母親(30歳)および祖母(54歳),10月隣人(64歳,男),平成6年2月妹(3歳)が次々に当科を受診した.家族はすべて同居し農業に携わり,隣人は家族と同様形態の農業を営んでいる.5症例ともヨードカリ内服にて治癒した.菌株のミトコンドリアのDNA分析では,母のみタイプ4,他はすべてタイプ5であった.男児と他の症例との発症時期に3〜4年の間隔があること,母親の菌のみ他の4人と異なるタイプであったことから,家族内ないし隣人間の感染があったと考えるよりも,各々の患者が土壌などから感染した可能性が高い.
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