Japanese
English
症例報告
C型肝炎に対するインターフェロンα治療中に皮疹が増悪した乾癬の1例
A case of psoriasis exacerbated by α-interferon therapy for hepatitis C
松村 文子
1
,
渋江 賢一
1
,
清水 昭彦
1
,
古賀 哲也
1
,
利谷 昭治
1
Ayako MATSUMURA
1
,
Kenichi SHIBUE
1
,
Akihiko SHIMIZU
1
,
Tetsuya KOGA
1
,
Shoji TOSHITANI
1
1福岡大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, School of Medicine, Fukuoka University
キーワード:
インターフェロンα
,
乾癬
Keyword:
インターフェロンα
,
乾癬
pp.141-143
発行日 1997年2月1日
Published Date 1997/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902094
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58歳,男.13年前に乾癬と診断され,ステロイド外用剤などによる加療を受け,最近2年間は皮疹は頭部,爪,肘頭に限局していた.C型肝炎のため,連日インターフェロンα(IFN—α)1000万単位の筋注療法が開始された約3週間後より従来の皮疹の悪化と新たに両手掌と両足底に粟粒大から碗豆大までの角化性紅色丘疹が出現し始めた.IFN—α中止後4,5日間は皮疹の悪化が持続したが,その後徐々に改善し,IFN—α中止後2か月で従来の皮疹は軽快し,両手掌,両足底の皮疹も完全に消失した.以上からIFN—α治療による乾癬の増悪と考えた.悪化の機序については不明であるが,IFN—αの投与による生体内でのサイトカインバランスの変動説など文献的考察を行った.
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