Japanese
English
症例報告
血中抗マイコプラズマ抗体価高値が持続した中毒性表皮壊死剥離症の1例
A case of toxic epidermal necrolysis with remarkably high titer of anti-mycoplasma pneumoniae antibody
藤田 弘
1
,
小楠 浩二
1
,
今泉 俊資
1
Hiroshi FUJITA
1
,
Koji OGUSU
1
,
Shunsuke IMAIZUMI
1
1静岡県立総合病院皮膚科
キーワード:
中毒性表皮壊死剥離症(TEN)
,
抗マイコプラズマ抗体
,
ステロイドパルス療法
Keyword:
中毒性表皮壊死剥離症(TEN)
,
抗マイコプラズマ抗体
,
ステロイドパルス療法
pp.1077-1079
発行日 1996年12月1日
Published Date 1996/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902042
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33歳女性の中毒性表皮壊死剥離症の1例を報告した.発症前に上気道炎様症状があり,胸部X線像では肺炎を疑わせる陰影は見いだせなかったが,血中抗マイコプラズマ抗体価の約6カ月間の高値が持続した.皮疹は熱傷様で,多形滲出性紅斑を思わせる虹彩様病変を欠いていた.発症前に投与された薬剤11種の単刺・貼布試験は陰性で,内服試験は施行していないが,抗体価よりマイコプラズマ感染との関連を考えた.治療は臨床経過からはステロイドパルス療法が著効したように見えた.皮疹の改善後に口角癒着と眼,口腔の乾燥症状が出現し,改善に約1年を要した.
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