Japanese
English
症例報告
前胸部に巨大紅斑を形成したneutrophilic dermatosis
A case of neutrophilic dermatosis with large erythematous lesion on the chest
藤田 弘
1
,
小楠 浩二
1
,
今泉 俊資
1
Hiroshi FUJITA
1
,
Koji OGUSU
1
,
Shunsuke IMAIZUMI
1
1静岡県立総合病院皮膚科
1Department of Dermatology, Shizuoka General Hospital
キーワード:
neutrophilic dermatosis
,
骨髄異形成症候群
,
顆粒球コロニー刺激因子
,
ステロイドパルス療法
Keyword:
neutrophilic dermatosis
,
骨髄異形成症候群
,
顆粒球コロニー刺激因子
,
ステロイドパルス療法
pp.890-892
発行日 1995年10月1日
Published Date 1995/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901669
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65歳,男性.骨髄異形成症候群のため内科入院中に,右鎖骨部の中心静脈栄養チューブ固定部に紅斑が出現した.組織学的には真皮ほぼ全層にわたって好中球の浸潤を認め,滲出液や皮膚組織よりの細菌・真菌・抗酸菌培養は陰性であった.プレドニゾロン40mg/日投与では全く改善傾向を示さず,白血球減少に対して投与された顆粒球コロニー刺激因子製剤の投与時期に一致して紅斑は前胸部に拡大し,巨大紅斑が形成された.メチルプレドニゾロン1g3日間投与によるステロイドパルス療法にて皮疹は著明に改善した.自験例は当初Sweet症候群やbullous pyoderma gan—grenosumを疑ったが,最終的にはCaughmanらの提唱したより包括的な概念であるneutrophilic dermatosisとするのが適切ではないかと考えた.
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