増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第6集
免疫学的検査
感染症関連検査
微生物の抗原・抗体検査
マイコプラズマ抗体
小田切 繁樹
1
1神奈川県立循環器呼吸器病センター
pp.556-558
発行日 1999年10月30日
Published Date 1999/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402906467
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
異常値の出るメカニズムと臨床的意義
Mycoplasma科にはMycoplasma属とUreaplasma属があり,前者のMycoplasma属でヒトから分離される主な種はM. Pneumoniae,M. hominis,M. fermentas,M. salivarium,M. oraleなどである.このうち,急性呼吸器感染症の起炎微生物として病原性が確立されているのはM. pneumoniae(以下,Mp.)のみである.そこで,本稿ではMp. の抗体について述べることとする.
もとより抗体とは,抗原と特異的に結合する蛋白質で,免疫グロブリンと総称され,IgG,IgA,IgM,IgD,IgEの5つのクラスがある.このなかで主として感染防御に関与するのはIgGとIgMである.
Copyright © 1999, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.