Japanese
English
症例報告
甲状腺切除後に生じたと考えられた外頸静脈瘤の1例
A case of varix on external jugular vein after thyroidectomy
内田 玲
1
,
大竹 直人
1
,
古江 増隆
1
,
玉置 邦彦
1
,
進藤 俊哉
2
Rei UCHIDA
1
,
Naoto OHTAKE
1
,
Masutaka FURUE
1
,
Kunihiko TAMAKI
1
,
Toshiya SHINDO
2
1山梨医科大学皮膚科学教室
2山梨医科大学第2外科学教室
1Department of Dermatology, Yamanashi Medical University
2Second Department of Surgery, Yamanashi Medical University
キーワード:
頸部腫瘍
,
外頸静脈瘤
Keyword:
頸部腫瘍
,
外頸静脈瘤
pp.536-538
発行日 1996年6月1日
Published Date 1996/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901903
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
33歳,女性の右前頸部に生じた静脈瘤を報告した.初診の15年前に右甲状腺腫瘍に対して腫瘍摘出術を施行されたが,その5年後に腫瘍の再発を認めたため甲状腺右葉の摘出が行われた.平成6年4月頃より右頸部の皮下腫瘤に気づき,同年6月1日当科を初診した.初診時甲状腺切除術創より頭側の右頸部に直径約1.5cmで弾性軟の皮下腫瘤を触知し,強く圧迫すると一時的に消退した.右外頸静脈は創部より中枢側に触知せず,創部で結紮されていると考えられた.臨床所見,画像所見より静脈瘤,動静脈奇形等の血管由来の病変を疑い,同年8月16日局麻下に摘出した.摘出腫瘍は右外頸静脈壁に生じた静脈瘤であった.経過より,自験例は外頸静脈の結紮により生じた二次性静脈瘤で静脈結紮から長期間を経過して発症した例は非常に稀であると考えられた.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.