Japanese
English
症例報告
自然軽快したcollodion babyの1例および本邦報告例のまとめ
A case of collodion baby with spontaneous recovery and review of collodion babies reported in Japan
西岡 和恵
1
,
村田 雅子
1
,
石川 武人
1
,
山村 泰一
2
,
田中 貴俊
3
Kazue NISHIOKA
1
,
Masako MURATA
1
,
Takehito ISHIKAWA
1
,
Yasukazu YAMAMURA
2
,
Takatoshi TANAKA
3
1山口赤十字病院皮膚科
2山口赤十字病院小児科
3塩田病院小児科
1Department of Dermatology, Yamaguchi Red Cross Hospital
2Department of Pediatrics, Yamaguchi Red Cross Hospital
3Department of Pediatrics, Shiota Hospital
キーワード:
コロジオン児
,
collodion baby
Keyword:
コロジオン児
,
collodion baby
pp.507-510
発行日 1996年6月1日
Published Date 1996/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901894
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症例:生後4時間,男児.初診平成3年7月15日.在胎38週6日.出生体重3188g,Apgar score10点.出生時より全身に乾燥性紅色皮疹があり,本院NICUに搬入され当科紹介.初診時,全身の皮膚は潮紅を示し,光沢のある膜に覆われていた.前額部から眼周囲は魚鱗癬様の鱗屑を認め,眼瞼は外反し,手部,足部は浮腫性に腫大していた.Collodion babyとして経過観察したところ1ヵ月後には全身の紅斑は著明に消褪し,躯幹に乾燥性の鱗屑を残す状態となり,5ヵ月後にはほぼ正常化した.発育・発達異常や他の奇形の合併はない.患児および母親のステロイドサルファターゼ値は正常範囲内にあり,腹部の皮膚生検では表皮の過角化を認めるも,顆粒層には変化なし.Collodion babyの本邦報告は24例あり,このうち自然軽快を認めた例は7例(29.2%),非水疱型先天性魚鱗癬様紅皮症となったもの12例(50%),その他5例(20.8%)であった.
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