Japanese
English
症例報告
有茎性腫瘤を呈した線維肉腫の1例
A case of pedunculated fibrosarcoma
西井 芳夫
1
,
松本 千穂
1
,
園田 早苗
1
,
奥村 睦子
1
Yoshio NISHII
1
,
Chiho MATSUMOTO
1
,
Sanae SONODA
1
,
Mutsuko OKUMURA
1
1関西労災病院皮膚科
1Division of Dermatology, Kansai Rosai Hospital
キーワード:
有茎性腫瘤
,
線維肉腫
,
紡錘形細胞
,
高分化型
Keyword:
有茎性腫瘤
,
線維肉腫
,
紡錘形細胞
,
高分化型
pp.753-755
発行日 1995年8月1日
Published Date 1995/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901631
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49歳,男性.初診の5ヵ月前,左上腕外側に小指頭大の腫瘤があるのに気づく.自覚症状がなく放置していたところ,徐々に増大し,出血を伴うようになった.初診時,23×20×8mm,弾性硬で潰瘍を伴った有茎性の淡紅色腫瘤を認めた.病理組織学的には線維芽細胞様の比較的均一な紡錘形細胞が束状に交錯しながら増生.細胞密度は中等度に見られ,腫瘍細胞の核は卵円形〜長楕円形で多形性に乏しく,巨細胞は見られなかった.核分裂像は少数ながら散見(7/50視野)され,腫瘍細胞間には膠原線維,細網線維の形成を認めた.以上より高分化型の線維肉腫と診断し,拡大切除,植皮術を施行した.術後8ヵ月を経過した現在,再発や転移の兆侯は認められていない.
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