Japanese
English
症例報告
左季肋部に生じた“異所性”乳房外Paget病の1例
A case of “ectopic” extramammary Paget's disease occured on the left hypochondrium
須崎 由季
1
,
丹羽 緑子
1
,
三浦 健太郎
1
,
飯島 正文
1
,
藤澤 龍一
1
Yuki SUSAKI
1
,
Midoriko NIWA
1
,
Kentaro MIURA
1
,
Masafumi IIJIMA
1
,
Ryuichi FUJISAWA
1
1昭和大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Showa University School of Medicine
キーワード:
異所性乳房外Paget病
Keyword:
異所性乳房外Paget病
pp.435-437
発行日 1995年5月1日
Published Date 1995/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901550
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79歳男性の左季肋部に生じた“異所性”乳房外Paget病の1例を報告した.約5年前,左季肋部に暗紅褐色局面が出現,徐々に拡大.初診時Bowen病を疑い生検を施行.組織学的には表皮内に胞体の明るい大型の腫瘍細胞が孤立性あるいは一部胞巣を形成して認められた。腫瘍細胞はPAS染色およびalcian-blue染色陽性物質を含み,CEA染色陽性であり,乳房外Paget病と診断した.毛包上皮に腫瘍細胞の浸潤を認めたが,汗管への浸潤はなかった.乳房外Paget病の発症部位はアポクリン腺が豊富な外陰部,腋窩,肛囲であるが,自験例は通常アポクリン腺が存在しない季肋部に生じたことから“異所性”乳房外Paget病として報告した.Paget細胞の起源に関してはいまだ明らかではないが,この点に関しても文献的考察を加えた.
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