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特集 最近のトピックス1995 Clinical Dermatology 1995
IV 治療のポイント
成人型アトピー性皮膚炎の脱ステロイド療法
Non-steroid therapy in adult atonic dermatitis
松村 剛一
1
,
藤崎 景子
1
,
貝瀬 明
1
Goichi MATSUMURA
1
,
Keiko FUJISAKI
1
,
Akira KAISE
1
1新潟大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Niigata University School of Medicine
キーワード:
アトピー性皮膚炎
,
顔面浮腫湿潤型
,
脱ステロイド
,
リバウンド
,
PUVA療法
Keyword:
アトピー性皮膚炎
,
顔面浮腫湿潤型
,
脱ステロイド
,
リバウンド
,
PUVA療法
pp.115-120
発行日 1995年4月15日
Published Date 1995/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901524
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当科における成人型アトピー性皮膚炎(atopic dermatitis,以下ADと略す)患者123例を,ステロイド外用・内服を一切中止した脱ステロイド群85例とステロイド使用群38例の2群に分けてその治療効果を検討した.脱ステロイド群では,著明改善17.6%,改善以上63.5%であった.ステロイド使用群では,著明改善2.6%,改善以上42.1%であった.ADにはステロイド外用でコントロールできる群(古典的AD)とコントロールしにくい群(新型AD,その特徴から顔面浮腫湿潤型ADと定義)の2群が存在すると考えられた.また,脱ステロイドにより多くの症例で従来難治性といわれた顔面の皮疹の改善を認めた.この成績より,ADにおいてステロイド外用剤が難治化の要因となっている可能性が推測された.脱ステロイドの問題点は,リバウンドによる重症化とそれに伴う白内障,網膜剥離の悪化の可能性である.リバウンドの抑制には,入院による安静とPUVA療法が有効であった.
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