Japanese
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特集 最近のトピックス1995 Clinical Dermatology 1995
II 皮膚疾患の病態
皮膚アレルギー炎症
Allergic inflammation of the skin
黒沢 元博
1
,
宮地 良樹
1
Motohiro KUROSAWA
1
,
Yoshiki MIYACHI
1
1群馬大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Gunma University School of Medicine
キーワード:
アレルギー炎症
,
IgE
,
肥満細胞
,
サイトカイン
,
細胞接着分子
Keyword:
アレルギー炎症
,
IgE
,
肥満細胞
,
サイトカイン
,
細胞接着分子
pp.54-59
発行日 1995年4月15日
Published Date 1995/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901513
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アトピー性疾患の本態は,IgE—肥満細胞を介する即時型アレルギー反応と考えられてきた.しかし,臨床的には,アトピー性疾患はしばしば慢性化すること,基礎的には,IgE—肥満細胞を介するアレルギー反応には遅発相が認められることなどがつぎつぎに明らかにされた.さらに,好酸球顆粒には組織傷害性蛋白が存在することが明らかとなり,アトピー性疾患の本態を炎症学的視点より解明すべきとの考え方が普及した.こうした背景をもとに,ごく最近,“アレルギー炎症”という新しい概念が生まれた.皮膚アレルギー炎症の病態には,IgE—肥満細胞,好酸球,ケミカルメディエーターに加え,サイトカイン,細胞接着分子などが複雑に関与する.
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