Japanese
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特集 最近のトピックス1995 Clinical Dermatology 1995
II 皮膚疾患の病態
アトピー性皮膚炎の易感染性
Reduced secretion of sIgA may explain the frequent skin infection of the patients with atopic dermatitis
今山 修平
1
Shuhei IMAYAMA
1
1九州大学医学部皮膚科学教室
1Departlnent of Dermatology, Faculty of Medicine, Kyushu University
キーワード:
アトピー性皮膚炎
,
汗
,
分泌型免疫グロブリンA
,
皮膚感染症
,
黄色ブドウ球菌
Keyword:
アトピー性皮膚炎
,
汗
,
分泌型免疫グロブリンA
,
皮膚感染症
,
黄色ブドウ球菌
pp.60-64
発行日 1995年4月15日
Published Date 1995/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901514
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アトピー性皮膚炎患者皮膚では,汗とともに体表へ分泌される分泌型免疫グロブリンA(sIgA)が著しく低下していること,その量は発汗とは無関係に一定に保たれ,エクリン腺細胞が発現するsecretory componentの量に比例することを見いだした.涙液中のsIgAも低下していたが,唾液中にsIgAが少ないことは以前から知られていた.周知の通りsIgAは消化管や気道の粘液に含まれ,粘膜における感染防御の第一線を担う.皮表へ分泌されたsIgAも皮表における感染防御を担うと考えられることから,本症患者において皮膚・粘膜のsIgA分泌がともに低下していることは皮膚・粘膜の易感染性を招来すると考えられる.近年,患者の皮膚・粘膜における異常な細菌叢(とくに黄色ブドウ球菌)が,本症の発症に直接関与する可能性が示唆されていることから,こうした異常と本症の病態との関係についても略述した.
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