Japanese
English
症例報告
慢性関節リウマチ患者に認められたsclerosing Panniculitisの1例
A case of sclerosing panniculitis in a patient with rheumatoid arthritis
安部 正敏
1
,
割田 昌司
1
,
石川 治
1
,
宮地 良樹
1
Masatoshi ABE
1
,
Shouji WARITA
1
,
Osamu ISHIKAWA
1
,
Yoshiki MIYACHI
1
1群馬大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Gunma University School of Medicine
キーワード:
sclerosing panniculitis
,
静脈瘤症候群
,
慢性関節リウマチ
Keyword:
sclerosing panniculitis
,
静脈瘤症候群
,
慢性関節リウマチ
pp.31-34
発行日 1995年1月1日
Published Date 1995/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901413
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64歳,女性の慢性リウマチ患者に見られた静脈瘤を伴わないsclerosing panniculitisの1例を報告した.左下腿に境界明瞭な圧痛を伴う硬結局面があり,組織学的に真皮下層から皮下脂肪織にかけ高度な線維化と小血管の拡張,また脂肪細胞壊死と膜性脂肪変性を認めた.本疾患は静脈系の循環不全が病因と指摘されており,広義の静脈瘤症候群とするむきもある.しかし,自験例では臨床所見および静脈造影で静脈瘤を認めなかった.本症は近縁疾患であるhypodermitis sclero—dermiformis, stasis panniculitisとの鑑別が問題となるが,静脈瘤の有無と組織学的所見の違いより鑑別可能であると思われる.また,本症と慢性関節リウマチの関係は不明であるが,これまでに合併例1例の報告がある.
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