Japanese
English
境界領域
慢性関節リウマチ患者の橈骨骨密度
Bone Mineral Density in the Radius in Patients with Rheumatoid Arthritis
豊田 敬
1
,
井口 傑
1
,
斉藤 聖二
2
,
堀江 康夫
3
,
富田 勧
3
Takashi Toyoda
1
1慶應義塾大学医学部整形外科学教室
2東京女子医科大学膠原病リウマチ痛風センター
3国立塩原温泉病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, School of Medicine, Keio University
キーワード:
骨萎縮
,
bone atrophy
,
骨密度
,
bone mineral density
,
二重エネルギーX線吸収測定法
,
DEXA
,
慢性関節リウマチ
,
rheumatoid arthritis
,
橈骨
,
radius
Keyword:
骨萎縮
,
bone atrophy
,
骨密度
,
bone mineral density
,
二重エネルギーX線吸収測定法
,
DEXA
,
慢性関節リウマチ
,
rheumatoid arthritis
,
橈骨
,
radius
pp.911-915
発行日 1993年8月25日
Published Date 1993/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901173
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:慢性関節リウマチ(以下RA)患者34例および健常人40例の橈骨骨密度をdual energy X-ray absorptiometryにより測定し,骨密度に影響を及ぼす各因子について検討した.RA患者の橈骨骨密度は50から60歳代で最も低下しており,70歳代で健常人に近づく傾向が見られた.また握力・RAの活動性指数との相関を認め,stage III・IVの症例で有意に低下していた.橈骨の部位別では,RAの活動性指数が高値なほど遠位により強い骨密度の低下を認めるのに対し,握力の低下にともなう骨密度低下では部位間の差はなかった.また,RA患者の約半数で,骨代謝パラメーターが異常高値を示した.以上の結果から,RA患者の橈骨の骨萎縮には,炎症・廃用などの局所的な因子や,閉経後の骨粗鬆症,二次性副甲状腺機能亢進症も影響しており,部位別でみると炎症の影響はより遠位に,廃用の影響は骨幹部にまで及んでいると考えられた.
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.