Japanese
English
症例報告
ステロイド剤投与中に発症したステンレスワイヤーによる縫合糸膿瘍の1例
A case of suture abscess due to stainless wire
石井 清英
1
,
山田 裕道
1
,
山中 修
2
,
畑 真
3
Kiyohide ISHII
1
,
Hiromichi YAMADA
1
,
Osamu YAMANAKA
2
,
Makoto HATA
3
1国際親善総合病院皮膚科
2国際親善総合病院循環器内科
3国際親善総合病院外科
1Department of Dermatology, International Goodwill Hospital
2Department of Cardiology, International Goodwill Hospital
3Department of Surgery, International Goodwill Hospital
キーワード:
縫合糸膿瘍
Keyword:
縫合糸膿瘍
pp.1185-1187
発行日 1994年12月1日
Published Date 1994/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901389
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75歳,男.胸骨部縫合に用いたステンレスワイヤーが原因であると考えられた縫合糸膿瘍の1例を報告した.患者は10カ月前にAC bypass手術を受けており,胸骨正中切開をステンレスワイヤーで縫合している.今回患者はStevens-Johnson症候群のため当科に入院しステロイド剤の投与中に,胸骨部に膿瘍の形成を認めた.血液検査および皮膚生検で感染所見を認め,細菌培養で黄色ブドウ球菌を検出した.胸部X線では膿瘍部位はステンレスワイヤー縫合部位に一致していた.また縦隔洞炎および肺炎の併発を認めた.γ—グロブリン製剤および抗生物質の投与を行うとともに,膿瘍を切開してステンレスワイヤーを除去することにより治癒に到った.
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