Japanese
English
症例報告
血管拡張性肉芽腫を思わせた肝細胞癌の耳垂転移例
A case of cutaneous metastasis of hepatocellular carcinoma resembling granuloma teleangiectaticum of auricular lobule
三浦 優子
1
,
岩原 邦夫
1
,
小川 秀興
2
Yuko MIURA
1
,
Kunio IWAHARA
1
,
Hideoki OGAWA
2
1江東病院皮膚科
2順天堂大学医学部皮膚科学教室
1Division of Dermatology, Koto Hospital
2Department of Dermatology, Juntendo University School of Medicine
キーワード:
肝細胞癌
,
皮膚転移
Keyword:
肝細胞癌
,
皮膚転移
pp.429-432
発行日 1994年4月1日
Published Date 1994/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901182
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61歳,男性.肝細胞癌の診断を受けている.当科初診時,直径約0.5cmの暗赤色,多房性の,血管拡張性肉芽腫に似た小結節が右耳垂に存在した.組織像は血管に富む腫瘍細胞塊が索状に配列し,肝細胞索類似構造をとっていたので,肝細胞癌の転移と診断し,また剖検により確認された.本邦における肝癌の皮膚転移の詳細な報告は,自験例を含め17例であり,極めて稀である.本症例においては,血管が豊富な肝細胞癌の性質が,転移部位や組織像に反映され特徴的であると思われたので報告するとともに,過去の文献的考察を行った.
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