Japanese
English
症例報告
Pagetoid reticulosis(Woringer-Kolopp病)の1例
A case of pagetoid reticulosis (Woringer-Kolopp disease)
佐藤 典子
1
,
多田 有平
1
,
高橋 伸也
1
,
小関 史朗
2
Noriko SATO
1
,
Yuhei TADA
1
,
Shin-ya TAKAHASHI
1
,
Shirou KOSEKI
2
1秋田大学医学部皮膚科学教室
2市立秋田総合病院皮膚科
1Department of Dermatology, Akita University School of Medicine
2Division of Dermatology, Akita City Hospital
キーワード:
pagetiod reticulosis
,
Woringer-Kolopp病
,
免疫組織学的検討
,
電顕所見
,
サプレッサーT細胞
Keyword:
pagetiod reticulosis
,
Woringer-Kolopp病
,
免疫組織学的検討
,
電顕所見
,
サプレッサーT細胞
pp.423-427
発行日 1994年4月1日
Published Date 1994/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901181
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
25歳,男性.1年前に左母指球部,3カ月前に右前腕尺側に紅色皮疹が出現し徐々に増大し,それぞれ小胡桃大・大豆大の辺縁隆起性局面となり,軽度浸潤を触れた.光顕所見では表皮基底層から有棘層中層にかけて,透明量を伴う胞体の明るい単核細胞が散在性,または大小の胞巣を作り密に浸潤し,電顕ではこの細胞は核に切れ込みを有しセザリー細胞に類似していた.真皮上層には表皮内と同様の異型細胞,これより小型のリンパ球様細胞,組織球が混在し帯状に浸潤していた.表皮内浸潤細胞はTs/cの表面形質を示し,真皮浸潤細胞はTh/iとTs/cが混在していた.皮疹は外用PUVA療法18回照射で消褪した.本例の表皮内浸潤細胞は形態的に強い異型性を示し,かつ,免疫組織学的検索でモノクローナルにTs/cの表面形質を示し,腫瘍性性格を持つと考えられるにもかかわらず,臨床的には非常に良性で,特異なclinicalentityに属すると思われた.
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.