Japanese
English
症例報告
腎不全に伴ったFinger Pad Tophi
Finger Pad Tophi Observed in a Patient with Renal Failure
加藤 直子
1
,
北野 一郎
2
Naoko KATO
1
,
Ichirou KITANO
2
1市立小樽病院皮膚科
2市立小樽第二病院胸部外科
1Department of Dermatology, Otaru City General Hospital
2Department of Cardio-Vascular Surgery, Otaru Second Municipal Hospital
キーワード:
痛風結節
,
指腹
,
腎不全
,
血液透析
Keyword:
痛風結節
,
指腹
,
腎不全
,
血液透析
pp.1219-1221
発行日 1993年12月1日
Published Date 1993/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901077
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43歳,女性の慢性腎不全患者に合併した指腹の痛風結節(finger pad tophi)について報告した.右母指および示指の指腹に,乳白色に透見される小結節を2個認めた.病理組織学的に真皮全層に及ぶ結合織性の隔壁に囲まれた針状結晶構造を有する物質の集塊を認め,De Galantha染色により沈着物質は尿酸塩と同定された.尿酸塩の周囲には軽度のリンパ球様細胞のみが浸潤し,異物型巨細胞や多核白血球は認められず,血液透析に伴って生じる低補体血症,白血球減少などの個体側の要因による異物肉芽腫反応の低下を反映していることがうかがわれた.
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