Japanese
English
原著
外歯瘻—自験例9例の報告と本邦報告例の統計的観察
External Dental Fistula: Report of Our Nine Cases and Statistical Analysis of the Cases Reported in Japan
矢野 健二
1
,
秦 維郎
1
,
松賀 一訓
1
,
伊藤 理
1
,
松田 秀則
1
,
古市 浩美
1
,
芝本 英博
1
,
前田 文彦
1
,
吉田 有香子
1
Kenji YANO
1
,
Yuiro HATA
1
,
Kazunori MATSUKA
1
,
Osamu ITO
1
,
Hidenori MATSUDA
1
,
Hiromi FURUICHI
1
,
Hidehiro SHIBAMOTO
1
,
Humihiko MAEDA
1
,
Yukako YOSHIDA
1
1香川医科大学形成外科学教室
1Department of Plastic Surgery, Kagawa Medical School
キーワード:
外歯瘻
,
治療
,
本邦報告例
Keyword:
外歯瘻
,
治療
,
本邦報告例
pp.17-20
発行日 1993年1月1日
Published Date 1993/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900791
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
外歯瘻は誤診されやすい疾患であるため,皮膚科医,形成外科医にとっても認識すべき疾患の一つと考える.そこで今回我々は自験例9例について検討するとともに,本邦報告例について統計学的観察を行い,以下の知見を得た.①自験例の内訳は男5例,女4例,左4例,右5例で,瘻孔の部位は頬部7例,頤部,耳下腺咬筋部各1例であった.②原因歯は下顎第1大臼歯が5例,第1,2切歯,第2大臼歯,智歯,上顎第1大臼歯が各1例であった.③原因疾患は根尖病巣が8例,智歯周囲膿瘍が1例で,処置歯7例,未処置歯2例であった.④皮疹の病型分類は,膿瘍型6例,瘻孔型2例,肉芽腫型1例であった.⑤本邦報告例155例の統計的観察の結果は男が57%とやや多く,10代,30代が多かった.原因歯は,下顎の第1大臼歯が最も多く,瘻孔の部位は頬部が71%を占めていた.
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.