連載 皮膚科医と写真撮影・4
顕微鏡写真の撮り方
木村 俊次
1
1国家公務員等共済組合連合会立川病院
pp.727
発行日 1992年8月1日
Published Date 1992/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900696
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これは臨床写真とは違って相手が標本であることと,撮り直しがきくことから,撮影自体は比較的楽である.とくに最近は生物顕微鏡の性能も良く,自動写真撮影装置もついているので,フィルムを装填しさえすれば,誰にでも同じように撮れるはずである.ところが出来上がりをみると違いがあるので,やはりそこにはいくつか注意すべき点があると考えられる.自動撮影装置がない場合は条件を整えるのが面倒で,たとえばかつて実体顕微鏡にアダプターでカメラをとりつけ,透過および斜めから落射する抗原を使ってマダニや剥離表皮・真皮の撮影を行ったことがあったが,条件が整うまでは試行錯誤が必要であった.今回は紙数の関係もあり,自動撮影装置のついた透過型のバノックス生物顕微鏡を用いた撮影上の注意点に限定して触れる.他の顕微鏡の場合でも基本的なところは共通と思われる.
1)カラー・モノクロに共通の事項
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