Japanese
English
今月の症例
乾癬性紅皮症治療中に認められた多発性ボーエン病
Multiple Bowen's Disease Elicited during Treatment for Psoriatic Erythrodermia
新関 寛徳
1
,
石河 晃
1
,
木花 いづみ
1
,
生冨 公明
1
,
美田 誠二
2
Hironori NIIZEKI
1
,
Akira ISHIKOU
1
,
Izumi KONOHANA
1
,
Masaaki IKUTOMI
1
,
Seiji MITA
2
1川崎市立川崎病院皮膚科
2川崎市立川崎病院内科
1Division of Dermatology, Kawasaki Municipal Hospital
2Division of Internal Medicine, Kawasaki Municipal Hospital
キーワード:
多発性ボーエン病
,
乾癬
,
エトレチネート
Keyword:
多発性ボーエン病
,
乾癬
,
エトレチネート
pp.723-727
発行日 1992年8月1日
Published Date 1992/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900695
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61歳,男性,乾癬性紅皮症の治療中に発症した多発性ボーエン病の1例を報告した.紫外線療法,明らかな砒素摂取歴はない.PAP法によるヒト乳頭腫ウイルス抗原,電顕によるウイルス粒子は検出されなかった.本症例ではエトレチネート投与中に発症してきたため,その関与について考察した.文献的には同様の症例の既報告例はなく,逆に悪性腫瘍に奏効するとの報告がみられた.むしろ最近提唱されたretinoid-induced Köbner phenomenonに類似の現象であると考えられた.
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