Japanese
English
症例報告
Livedo Racemosaの1例
A Case of Livedo Racemosa
横田 浩一
1
,
小林 仁
1
,
深谷 徹
1
,
大河原 章
1
Koichi YOKOTA
1
,
Hitoshi KOBAYASHI
1
,
Toru FUKAYA
1
,
Akira OHKAWARA
1
1北海道大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatogy, Hokkaido University School of Medicine
キーワード:
livedo症状
,
血管炎
,
結節性多発動脈炎
Keyword:
livedo症状
,
血管炎
,
結節性多発動脈炎
pp.157-160
発行日 1992年2月1日
Published Date 1992/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900548
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15歳女.初診の2カ月前から,両下肢に褐色の皮疹が出現し,しだいに拡大した.発熱,関節痛などの全身症状はなく,局所においても痒みを訴える以外圧痛,疼痛はない.初診時,四肢特に両下肢に境界不明瞭で不規則,樹枝状に融合した,褐色から赤褐色の斑が多数認められた.左下腿屈側色素斑の病理組織学的所見では,皮下および真皮皮下境界部の小動脈の内腔閉塞,内膜下のフィブリン様物質の沈着,血管壁および血管周囲へのリンパ球,組織球を主体とした細胞浸潤がみられた.Livedoracemosaには,特発性のものと症候性のものがあり,基礎疾患の検索をすることが重要である.本症例では免疫学的検査などに特別な異常はなく,基礎疾患の存在は特定できなかった.臨床および病理組織学的所見から,特発性のlivedo racemosaと診断した.
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