Japanese
English
原著
ダーモスコピーによる膠原病の後爪郭毛細血管所見の検討
Investigation of dermoscopic findings of nail fold capillaries in connective tissue diseases
竹森 千尋
1
,
西井 径子
1
,
小猿 恒志
1
,
福田 尚美
1
,
萩原 敬史
2
,
山本 哲久
1
Chihiro TAKEMORI
1
,
Michiko NISHII
1
,
Takeshi KOZARU
1
,
Naomi FUKUDA
1
,
Takafumi HAGIWARA
2
,
Akihisa YAMAMOTO
1
1宝塚市立病院皮膚科
2宝塚市立病院リウマチ科
1Division of Dermatology, Takarazuka City Hospital, Takarazuka, Japan
2Division of Rheumatology, Takarazuka City Hospital, Takarazuka, Japan
キーワード:
膠原病
,
後爪郭毛細血管所見
,
ダーモスコピー
Keyword:
膠原病
,
後爪郭毛細血管所見
,
ダーモスコピー
pp.483-489
発行日 2020年6月1日
Published Date 2020/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206089
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要約 強皮症をはじめとする膠原病では,病初期より血管内皮障害や血管新生など毛細血管異常があり,この観察に最も適しているのは後爪郭であることが知られている.Cutoloらは強皮症の後爪郭毛細血管所見をnormal,early,active,lateのpatternに分類している.これに準じて今回われわれは当院を受診した強皮症73例,全身性エリテマトーデス18例,Sjögren症候群14例,原発性Raynaud病10例,皮膚筋炎7例,混合性結合組織病5例についてダーモスコピーによる後爪郭毛細血管所見の検討を行った.強皮症ではactive,late patternを示した症例の割合が他の疾患に比べ多く,毛細血管障害が高率にみられた.また,強皮症では爪囲紅斑やRaynaud現象などの皮膚症状がないにもかかわらず毛細血管異常を呈する例があり,ダーモスコピーによる後爪郭毛細血管の観察が早期診断の一助となる可能性があると考えた.
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