Japanese
English
症例報告
初発口腔粘膜疹に単純性疱疹が併発した尋常性天疱瘡
A Case of Pemphigus Vulgaris Presenting as Herpetic Gingivostomatitis
神崎 麻理子
1
,
岡 大介
1
,
幸田 衞
1
,
小野 雅史
1
,
植木 宏明
1
Mariko KANZAKI
1
,
Daisuke OKA
1
,
Mamoru KOHDA
1
,
Masashi ONO
1
,
Hiroaki UEKI
1
1川崎医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Kawasaki Medical School
キーワード:
口腔内単純性疱疹
,
尋常性天疱瘡
Keyword:
口腔内単純性疱疹
,
尋常性天疱瘡
pp.485-488
発行日 1991年6月1日
Published Date 1991/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900386
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口腔粘膜疹のみの尋常性天疱瘡初発期に口腔内単純性疱疹を合併していたため,診断,治療に苦慮した症例を経験した.患者は43歳,男性.3週間前に口腔内びらんが出現し,発熱や頸部リンパ節腫脹を伴ってきた.生検では粘膜上皮の球状変性(PAP法にて抗I型単純疱疹ウイルス抗体陽性)と同時に棘融解像も見られたが,血中の抗表皮細胞間抗体は陰性であった.抗ウイルス剤投与にて軽快傾向であったが,初診3週後に初めて顔面皮膚に弛緩性水疱が出現し,全身各所に拡がった.この皮膚病変の組織は典型的な尋常性天疱瘡で,抗表皮細胞間抗体は組織,血中とも陽性であった.
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