Japanese
English
症例報告
難治性潰瘍性局面に電子線の局所照射が奏効した菌状息肉症の1例
A Case of Mycosis Fungoides with Severe Ulcerative Plaque Succseefully Treated with Local Electron Irradiation
朴木 久美子
1
,
村松 勉
1
,
白井 利彦
1
Kumiko HONOKI
1
,
Tsutomu MURAMATSU
1
,
Toshihiko SHIRAI
1
1奈良県立医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Nara Medical University
キーワード:
菌状息肉症
,
皮膚潰瘍
,
電子線照射
Keyword:
菌状息肉症
,
皮膚潰瘍
,
電子線照射
pp.1097-1100
発行日 1990年10月1日
Published Date 1990/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900210
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81歳,女性.20年前より全身に瘙痒性の紅斑が出現し,当科で菌状息肉症と診断されている.約半年前より,右膝蓋部に雀卵大の腫瘤が出現し,腫瘤の中央部に潰瘍性病変を生じた.潰瘍はステロイド剤などには反応せず,難治性であったため,電子線の局所照射を施行した.計40Gyの照射で皮膚潰瘍病変は著明な改善を認めた.従来より菌状息肉症の治療においては電子線全身照射の有効例が報告されているが,難治な皮膚病変のみに限局した電子線の局所照射療法は全身照射と比較し副作用が少ないことより試みられるべき治療法の一つと思われる.
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