Japanese
English
症例報告
左膝外側に生じたdeep fibrous histiocytomaの1例
A case of deep fibrous histiocytoma of the lateral side of left knee
小山 明日実
1
,
尾松 淳
1
,
飯田 玲美
1
,
岩澤 億斗
1
,
一村 隆造
1
,
遠山 聡
1
,
柴田 彩
1
,
宮川 卓也
1
,
佐藤 伸一
1
Asumi KOYAMA
1
,
Jun OMATSU
1
,
Reimi HANDA
1
,
Okuto IWASAWA
1
,
Ryuzo ICHIMURA
1
,
Satoshi TOYAMA
1
,
Sayaka SHIBATA
1
,
Takuya MIYAGAWA
1
,
Shinichi SATO
1
1東京大学医学部附属病院皮膚科
1Department of Dermatology, The University of Tokyo Hospital, Tokyo, Japan
キーワード:
deep fibrous histiocytoma
,
CD34
Keyword:
deep fibrous histiocytoma
,
CD34
pp.927-933
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412207436
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要約 57歳,男性.初診の約10年前より左膝外側に疼痛を伴わない茶褐色の結節を自覚した.10年間で大きさに変化はなかったが,精査を希望し当院を紹介され受診した.初診時,左膝外側に軽度隆起する結節を認め,4.5 cm大の硬結を皮下に触知した.切除マージンをつけずに全摘した.病理組織学的に異型性に乏しい紡錘形細胞が皮下脂肪織を主座として花むしろ状に増殖していた.深部では皮下脂肪織との間に薄い線維性被膜が存在し,比較的境界明瞭な結節性病変を形成していた.結節内部では鹿角状に分枝した血管の周りを紡錘形細胞が取り囲む血管周皮腫様構造がみられた.腫瘍細胞はCD34陰性であり,deep fibrous histiocytoma(DFH)と診断した.術後16か月時点で再発なく経過している.本疾患は稀な線維組織球系腫瘍であり,不完全切除により局所再発することがあり,慎重な経過観察を要する.
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