Japanese
English
症例報告
疣贅結節を呈した慢性肥厚性カンジダ症の1例
A case of chronic hyperplastic candidiasis with a verrucous appearance
高橋 亜由美
1
,
中野 瞬
1
,
荒木 健
1
Ayumi TAKAHASHI
1
,
Syun NAKANO
1
,
Ken ARAKI
1
1渋川医療センター皮膚科
1Division of Dermatology, Shibukawa Medical Center, Shibukawa, Japan
キーワード:
慢性肥厚性カンジダ症
,
疣贅状結節
,
口角
Keyword:
慢性肥厚性カンジダ症
,
疣贅状結節
,
口角
pp.689-693
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412207381
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要約 89歳,男性.2年前より両側口角に皮疹があり,近医でステロイド外用を行うも改善なく放置していた.徐々に結節を形成し増大した.病理組織学的に過角化,表皮の肥厚と乳頭腫症を呈し,真皮浅層に脈管拡張と形質細胞を主体とした炎症細胞浸潤を認めた.生検組織の培養検査でCandida albicans, Candida glabrataが検出された.臨床および組織学的所見より慢性肥厚性カンジダ症と診断しフルコナゾール内服を開始した.抗真菌薬を3か月内服し,結節は縮小,液体窒素療法を行い消退した.慢性肥厚性カンジダ症は口腔カンジダ症の臨床病型の1つであり,剝離が困難な厚い偽膜が白板を形成する臨床像が一般的であるが,自験例のように疣贅状の結節を呈した症例の報告もある.結節性病変を呈した場合は悪性腫瘍との鑑別が重要である.
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