連載 Clinical Exercise・200
Q考えられる疾患は何か?
前川 直輝
1
1大阪市立総合医療センター皮膚科
pp.279-280
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412207237
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■症 例■
患 者:60歳,男性
家族歴・既往歴:特記すべきことなし.
合併症:2型糖尿病で治療中.
現病歴:X年9月,深夜に野良ネコを右足で払いのけた際に,右下腿の皮膚を強く咬まれた.受傷2日後に近医整形外科に受診した.下腿CTで深部組織に炎症像なく,抗菌薬を処方された.その後,疼痛が増強したが,抗菌薬服用と受診加療を自己中断した.改善なく,受傷37日後に受診された.
現 症:体温36.1 ℃,右鼠径リンパ節の軽度の腫脹を認めた.右下腿後面の発赤,腫脹を伴う紅斑性局面があり,2か所に壊死組織を伴う皮膚潰瘍を認めた.潰瘍の上方に約10 cmの皮下トンネルを認めた.
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