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幼少期を北海道の田舎町で育ったことから,周りの人たちと仲良く助け合っていく大切さを体に刻み込まれたこともあり,自分でできる可能な限り,人との関わりを大切にしてきました.元来の明るい楽天的な性格もあって,接すればみんなと仲良くなれることができる私は,人生の岐路において,そのような方たちに多くの支えをいただいています.今回「マイオピニオン」の執筆のお話をいただいた際に,現在希薄になっている人間同士の繋がりの大切さ,そして,どんなことでも恐れずに挑戦し続けるのが大切であるということをお伝えしたいと思いました.
2006年に産業医科大学医学部を卒業し,九州医療センターでの初期臨床研修医を経て,2008年から戸倉新樹先生が当時教授をされていた産業医科大学皮膚科学教室で修練を積んできました.そもそも,私が皮膚科医になろうと思ったのは,戸倉先生との出会いがあったからでして,戸倉先生と当時准教授でおられた椛島健治先生から皮膚免疫が全身臓器において重要であることを教えていただいたからでありますし,それが現在の私の研究テーマの1つでもあります.その当時,助教には,日野亮介先生,吉木竜太郎先生,杉田和成先生がおられ,その上には講師として小林美和先生,尾藤利憲先生,准教授に中村元信先生がおられました.皆さんいずれも個性を持たれ専門分野で活躍されておられました.日野先生は乾癬で現在も活躍されていますし,吉木先生は現在開業されていますが,その当時は皮膚外科を専門としているかたわら,臨床を終えたらマウス実験でFACS(fluorescence activated cell sorter)を夜中まで流し続け,杉田先生は常に医局で論文作成や研究室で研究し常に働かれている状況でした.そうした先輩たちの姿を目の当たりにしていましたので,その当時はそれが普通だと感じていましたが,かなり真剣に皮膚科学を自己研鑽されていたのだと,今振り返ると思います.
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