とびら
人とのつながり,そして成長
森田 伸
1
1香川大学医学部附属病院リハビリテーション部
pp.567
発行日 2013年7月15日
Published Date 2013/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551106335
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私は2013年3月末に大学院博士課程を修了しました.病院業務を行いながら研究に取り組み論文を作り上げましたが,そこには研究者の基本姿勢を指摘していただいた指導教員である医師の存在がありました.最初は思うような研究ができていませんでしたが,「研究はシンプルに」との掛け声で,厳しさとやさしさをもった医師の指導によって研究の視点が大きく変化しました.また,「数年先を見据えてキーワードをもち研究を行いなさい」とアドバイスをいただくこともあり,その一言一句が私の心に突き刺さり,大学院の過程で成長することができました.
当然のことですが,人間は一人では何もできません.自分なりの考え方,行動などは,さまざまな人とのかかわりから生み出されていきます.これまでの人生の中で,誰もが感化された人の存在があったと思います.オリンピック金メダリストである競泳男子の北島康介選手がかつて師事したコーチのもとで現役を続けるというニュースがあり,「水泳人生の締めくくりはそのコーチの指導で終えたい.一年一年を最後と思ってやる」と語っておられました.そのコーチとは中学生のころに出会い,水泳人生において成長と結果を生み出す偉大な存在になっていたと思います.
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