Japanese
English
症例報告
COVID-19ワクチン投与後に皮下型サルコイドを伴うサルコイドーシスを発症した1例
A case of subcutaneous sarcoidosis after administration of COVID-19 vaccine
池谷 宗一郎
1
,
滝 笑津子
1
,
多湖 真帆里
1
,
大井 梨紗子
1
,
日髙 友梨
1
,
清水 真
1
Soichiro IKEYA
1
,
Etsuko TAKI
1
,
Mahori TAGO
1
,
Risako OI
1
,
Yuri HIDAKA
1
,
Makoto SHIMIZU
1
1名古屋医療センター皮膚科
1Division of Dermatology, Nagoya Medical Center, Nagoya, Japan
キーワード:
COVID-19ワクチン
,
サルコイドーシス
,
副反応
Keyword:
COVID-19ワクチン
,
サルコイドーシス
,
副反応
pp.611-615
発行日 2023年7月1日
Published Date 2023/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412207056
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要約 66歳,女性.2021年5月にファイザー製COVID-19(新型コロナウイルス感染症)ワクチンの1回目の接種2週後から両前腕の腫脹を認めた.1回目接種の3週後に2回目のワクチン接種し,その1か月後から前腕に加え両下腿の皮下腫脹,硬結を自覚し近医を受診した.近医でプレドニゾロン20 mg/日を内服し一時腫脹は改善したが,内服を中止すると再発を繰り返すため膠原病を疑われ9月に当院へ紹介された.下腿からの皮膚生検で乾酪壊死を伴わない類上皮細胞肉芽腫を認め,F18 FDG-PET/CTで両前腕伸側に板状の集積と両側肺門リンパ節腫脹と集積を認めたため皮下型サルコイドを伴うサルコイドーシスと診断した.COVID-19ワクチン接種後に皮下型サルコイドを認めた報告はこれまでで初めてである.COVID-19ワクチンによるサルコイドーシス発症は,数例にとどまるものの報告例があり,原因については議論の余地がある.
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