Japanese
English
症例報告
自己汗を用いた好塩基球活性化試験が診断に寄与した汗アレルギー型コリン性蕁麻疹の1例
A case of sweat allergy-type cholinergic urticaria diagnosed by basophil activation test using autologous sweat
山崎 圭介
1
,
福地 健祐
1
,
柚木 茉里那
1
,
栗原 和生
1
,
島内 隆寿
1
,
伊藤 泰介
1
,
本田 哲也
1
Keisuke YAMAZAKI
1
,
Kensuke FUKUCHI
1
,
Marina YUNOKI
1
,
Kazuo KURIHARA
1
,
Takatoshi SHIMAUCHI
1
,
Taisuke ITOH
1
,
Tetsuya HONDA
1
1浜松医科大学医学部皮膚科学講座
1Department of Dermatology, Hamamatsu University School of Medicine, Hamamatsu, Japan
キーワード:
コリン性蕁麻疹
,
汗アレルギー
,
好塩基球活性化試験
Keyword:
コリン性蕁麻疹
,
汗アレルギー
,
好塩基球活性化試験
pp.975-980
発行日 2022年11月1日
Published Date 2022/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206826
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要約 26歳,女性.小児期アトピー性皮膚炎の既往歴あり.初診1か月前に清掃作業従事中,両上肢の膨疹と呼吸苦,一過性の意識消失を生じた.近医皮膚科を受診,コリン性蕁麻疹を疑われ当科紹介受診.コリン性蕁麻疹の診断確定と病型分類のため,アセチルコリン,自己汗,自己血清による皮内試験を計画した.両上肢に温熱負荷をかけ自己汗採取を開始したところ,四肢体幹に点状膨疹の出現と血圧低下,意識消失がみられた.コリン性蕁麻疹に伴うアナフィラキシーショックと診断,各種皮内試験は中止とし,代わりに自己汗を用いた好塩基球活性化試験を行った.自己汗は患者好塩基球の活性化を誘導したが,健常人好塩基球の活性化は誘導しなかった.以上の結果から,自験例を汗アレルギー型コリン性蕁麻疹と診断した.皮内試験が困難な症例では,自己汗を用いた好塩基球活性化試験がコリン性蕁麻疹の診断や病型分類に有用である可能性が示唆された.
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