Japanese
English
症例報告
後頭部に生じた脱分化型脂肪肉腫の1例
A case of dedifferentiated liposarcoma on the back of the head
岩田 真衣
1
,
藤城 里香
1
,
太田 早紀
1
,
今井 聡子
1
,
山田 元人
1
Mai IWATA
1
,
Rika FUJISHIRO
1
,
Saki OHTA
1
,
Satoko IMAI
1
,
Motohito YAMADA
1
1豊橋市民病院皮膚科
1Division of Dermatology, Toyohashi Municipal Hospital, Toyohashi, Japan
キーワード:
脱分化型脂肪肉腫
,
脂肪肉腫
,
MDM2
Keyword:
脱分化型脂肪肉腫
,
脂肪肉腫
,
MDM2
pp.605-610
発行日 2022年7月1日
Published Date 2022/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206743
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要約 61歳,女性.15年前より後頭部皮下腫瘤を自覚しており,徐々に増大するため当科を受診した.後頭部に5cm大の皮下腫瘤を認めた.生検時の病理組織学的所見では粘液様基質の中に異型細胞の増殖を認め,免疫組織化学染色では異型細胞はビメンチン,S100蛋白,p53,MIB-1陽性であった.確定診断には至らず,骨膜を含め腫瘍を切除した.手術検体の病理組織学的所見では腫瘍の主体は粘液様基質を有しており,その周囲や内部に脂肪組織を含む高分化成分と,軟骨肉腫や未分化多形肉腫様の脱分化成分の双方を認め,免疫組織化学染色では生検時の所見に加えMDM2陽性であったため脱分化型脂肪肉腫と診断した.診断において高分化型,脱分化型脂肪肉腫に特異的であるMDM2が非常に有用であった.
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