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増刊号特集 最近のトピックス2022 Clinical Dermatology 2022
3.新しい検査法と診断法
乾癬病勢のバイオマーカーとしての角層中のS100A8/A9
S100A8/A9 in the stratum corneum as a biomarker of disease activity in psoriasis patients
松永 由紀子
1
,
橋本 由起
1
,
石河 晃
1
Yukiko MATSUNAGA
1
,
Yuki HASHIMOTO
1
,
Akira ISHIKO
1
1東邦大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Toho University School of Medicine, Tokyo, Japan
キーワード:
乾癬
,
角層
,
S100A8/A9
Keyword:
乾癬
,
角層
,
S100A8/A9
pp.93-96
発行日 2022年4月10日
Published Date 2022/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206658
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summary
乾癬は著しいQOLの低下を招き治療に難渋するケースも多いことから,確度の高い早期診断が適切な治療戦略の立案には重要である.代表的な病勢評価法のPASIスコアは評価者間で数値がばらつくことから,乾癬の疾患活動性をより客観的に評価する手立てが求められている.S100A8/S100A9は抗菌や炎症惹起・免疫調節などを有するカルシウム結合蛋白で好中球に多く含まれ,乾癬の病態形成への深い関与が明らかになりつつある因子である.角層でも病勢と連動しながら高レベルで発現し,局所の炎症状態を鋭敏に反映するバイオマーカーとしてのポテンシャルを有している.本稿では角層サンプルを用いたS100A8/A9の評価法と臨床での活用事例を紹介する.
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