特集 カルシウムイオンを介した調節機構の新しい問題点
新しいカルシウム結合蛋白質:新しいS100ファミリー(S100L,S100C)
田中 利男
1
,
中谷 中
1
Toshio Tanaka
1
,
Kaname Nakatani
1
1三重大学医学部薬理学教室
pp.226-227
発行日 1993年6月15日
Published Date 1993/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425900557
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細胞内カルシウム結合蛋白質であるEFハンド蛋白質は数多く報告されているが,それそれの遺伝子構造を解析すると現在大きく3つのグループに分類され,その1つがS100蛋白質ファミリーである。この特徴は,2つのEFハンド構造を持つサブユニットが二量体を形成し,第1のEFハンド構造のカルシウム結合ルーフは通常の12個のアミノ酸ではなく,14個のアミノ酸からなることである。
さらに遺伝子構造の特徴は,2つのEFハンド構造の間にイントロンが存在することである。一方,遺伝子の染色体上の位置もS100β以外の多くは第1染色体にあるのが特徴である。
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