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増刊号特集 最近のトピックス2021 Clinical Dermatology 2021
4.皮膚疾患治療のポイント
薬剤による爪病変
Management of systemic drug-induced nail disorders
岡田 悦子
1
Etsuko OKADA
1
1産業医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, University of Occupational and Enviromental Health, Kitakyusyu, Japan
キーワード:
爪
,
爪障害
,
薬剤
,
化学療法
,
爪囲炎
Keyword:
爪
,
爪障害
,
薬剤
,
化学療法
,
爪囲炎
pp.125-129
発行日 2021年4月10日
Published Date 2021/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206352
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爪は患者自身や他者からも視覚的に変化が捉えやすく,日常動作で重要な働きをする.爪の形態や色調,性質の変化をきたす薬剤は多く存在し,原因薬剤が長期または反復して投与される場合には患者にとって不安や苦痛が大きくなる.変形や疼痛が重度の場合は日常活動の制限や原疾患の治療継続の妨げになることもあり,皮膚科医は的確に診断し適切な対処を指導することが求められる.爪甲に変化をきたす原因は,投与された薬剤の薬理作用による変化が多くを占めるが,発症機序が明らかでないものもある.また,薬剤による爪甲変化の多くは可逆性であり,薬剤の投与終了に伴って正常爪が新生するまでの経過について理解すると,患者指導に役立つ.薬剤による爪の変化を爪の解剖生理を基に理解し,その経過と対処,患者指導法を考える.
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