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増刊号特集 最近のトピックス2021 Clinical Dermatology 2021
4.皮膚疾患治療のポイント
バリシチニブによるアトピー性皮膚炎治療
Treatment with baricitinib for atopic dermatitis
常深 祐一郎
1
Yuichiro TSUNEMI
1
1埼玉医科大学皮膚科
1Department of Dermatology, Saitama Medical University, Saitama, Japan
キーワード:
アトピー性皮膚炎
,
バリシチニブ
,
経口JAK阻害薬
,
全身療法
Keyword:
アトピー性皮膚炎
,
バリシチニブ
,
経口JAK阻害薬
,
全身療法
pp.102-105
発行日 2021年4月10日
Published Date 2021/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206343
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中等症から重症のアトピー性皮膚炎(AD)患者を対象としたバリシチニブの第III相臨床試験であるBREEZE-AD7試験の結果について概説する.BREEZE-AD7試験は,バリシチニブとステロイド外用薬との併用試験であり,実臨床で想定される使用方法に近い試験デザインである.16週までの二重盲検期間において,バリシチニブ2mg投与群,4mg投与群,プラセボ群のアームが設定され,AD患者におけるバリシチニブの有効性,安全性が評価された.結果は,バリシチニブはAD症状全般を投与開始早期から改善し,16週にわたりその改善を維持した.また,AD患者における忍容性が確認された.以上よりバリシチニブは,中等症から重症のADに対する有用な治療選択肢となることが期待される.
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