当初アトピー性皮膚炎と診断し，バリシチニブを2カ月半投与後に末梢性T細胞リンパ腫と診断された例

A case of peripheral T-cell lymphoma initially diagnosed as atopic dermatitis and diagnosed 2.5 months after treatment with baricitinib

・難治な瘙痒を伴う湿疹反応に対してバリシチニブを投与後，末梢性T細胞リンパ腫が顕在化した．

・投与前の事前評価項目や病理診断，他科対診では明瞭な悪性所見はなく，総合的にアトピー性皮膚炎と診断してバリシチニブを導入した．

・バリシチニブ投与にて腫瘍がunmaskされる場合があり，高齢者，悪性腫瘍の既往，疑わしい兆候がある場合にはバリシチニブ投与は慎重にすべきと考える．

（「症例のポイント」より）