Japanese
English
臨床統計
ホスラブコナゾール内服によるAST,ALT,ALP,γ-GTP,LDHの異常値出現の検討
Analysis of abnormal datum of AST, ALT, ALP, γ-GTP, LDH after administration of fosravuconazole
大原 香子
1
Kyoko OHARA
1
1大原医院
1Ohara Clinic, Sagae, Japan
キーワード:
ホスラブコナゾール
,
ネイリン
,
肝機能障害
,
γ-GTP
,
グレード
Keyword:
ホスラブコナゾール
,
ネイリン
,
肝機能障害
,
γ-GTP
,
グレード
pp.358-362
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206317
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 爪白癬に対しホスラブコナゾールの内服を開始した139例に対し内服前,内服4週間後,8週間後で血液検査を行い,AST,ALT,ALP,γ-GTP,LDHの異常値出現について検討を行った.来院しなくなった中断例は11例,副作用による中止例は22例で12週の内服継続率は76%と高かった.異常値出現はγ-GTP 45人(35.2%),AST 6人,ALT 11人,ALP 9人,LDH 0人で,γ-GTP上昇の半数以上が単独上昇,また添付文書に記載のある異常値出現率と比較してAST以外では高率であった.厚生省の医薬品等副作用の重篤度分類基準のグレード1が39人,グレード2が9人で合計48人,滝川らの薬剤性肝機能障害分類における肝機能障害に該当するのは18人であった.異常値出現時期は内服8週間後が最も多かった.厚生省,滝川らの基準のいずれでもγ-GTPは肝機能障害の項目に含まれないが,γ-GTPが正常上限の3倍以上,かつ他の値が正常の場合内服継続するかなど今後の議論が必要と考えた.
Copyright © 2021, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.