Japanese
English
症例報告
複発性帯状疱疹の2例
Two cases of herpes zoster duplex
黒川 景子
1
,
菅原 隆光
1
Keiko KUROKAWA
1
,
Takamitsu SUGAWARA
1
1函館渡辺病院皮膚科
1Division of Dermatology, Hakodate Watanabe Hospital, Hakodate, Japan
キーワード:
複発性帯状疱疹
Keyword:
複発性帯状疱疹
pp.1089-1093
発行日 2020年12月1日
Published Date 2020/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206228
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 症例1:72歳,男性.初診1週間前から強い疼痛を伴う皮疹が左右のT1〜4領域に帯状,対称性にみられた.両側性対称性複発性帯状疱疹と診断し,アシクロビル点滴静注にて加療,帯状疱疹後神経痛(postherpetic neuralgia;PHN)を発症することなく軽快した.症例2:85歳,女性.初診10日前から強い疼痛を伴う左V1領域に皮疹が出現,数日後に左T10領域にも皮疹が出現した.片側性複発性帯状疱疹と診断し,アシクロビル点滴静注の加療を行った.顔面の疼痛が顕著であったため,神経節ブロックを行い,軽快した.今回,自験例を含めた1989〜2019年の30年間の本邦で発症した複発性帯状疱疹を検討し,通常の帯状疱疹と比較したところ,基礎疾患保有率が高く,なかでも悪性腫瘍の合併率が高かった.よって,適切に悪性腫瘍の全身検索を行うことも必要になると考えられた.
Copyright © 2020, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.