Japanese
English
症例報告
複発性帯状疱疹の1例
A case of herpes zoster duplex
岸 隆行
1
,
赤坂 俊英
2
Takayuki KISHI
1
,
Toshihide AKASAKA
2
1岩手県立久慈病院皮膚科
2岩手医科大学皮膚科学講座
1Division of Dermatology, Iwate Prefectural Kuji Hospital, Kuji, Japan
2Department of Dermatology, Iwate Medical University, Morioka, Japan
キーワード:
複発性帯状疱疹
,
両側性非対称性帯状疱疹
,
悪性腫瘍
Keyword:
複発性帯状疱疹
,
両側性非対称性帯状疱疹
,
悪性腫瘍
pp.989-993
発行日 2016年11月1日
Published Date 2016/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204929
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要約 85歳,男性.初診の3日前より左前胸部から左上背部,および右腹部から右腰部にかけて皮疹が出現した.初診時,同部に紅暈を伴う小水疱が散在しており,水疱部スメアより水痘帯状疱疹ウイルス抗原を検出した.臨床症状と合わせて両側性非対称性の複発性帯状疱疹と診断した.また,誤嚥性肺炎を併発していたため,入院のうえ,アシクロビルおよびピペラシリンナトリウムの投与を開始した.CTでは肺癌も疑われたが,高齢であることもありそれ以上の精査はしなかった.加療により帯状疱疹は軽快したが,1か月半後に誤嚥性肺炎の悪化のため永眠した.通常の帯状疱疹と複発性帯状疱疹の本邦報告例を比較すると,基礎疾患の合併頻度は複発性帯状疱疹のほうが高いと考えられ,特に生命予後に関わる悪性腫瘍の検索が重要であると考えた.
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