Derm.2020
外来処置のコーディネート
石川 武子
1
1帝京大学医学部皮膚科学教室
pp.96
発行日 2020年4月10日
Published Date 2020/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206030
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外勤先の病院には長年お世話になっている.古い都営住宅の目の前で外来患者の8割は高齢者.老老介護や独居が多い.皮膚疾患では自己処置が必要なことが多いが,高齢者になるとできないことが多い.元の生活に戻れなくなるリスクを考えると,皮膚の処置目的に入院させたくはない.
ここで頭を使う.患者さんの性格,居室の間取り,家族や人との関係を確認し,患者さんの日常へと想像を巡らせる.介護保険は使えるのか,無理のない通院頻度はどのくらいか,お風呂はいつどこでどんなふうに入るのか,誰がいつ処置できるのか,必要な物品はどうするか.なるべくお金の負担,携わる人の負担は少なくしたい.方法は簡便に,頻度は最低限にする.
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