連載 口腔ケアを待つ人々・12
コーディネートするということ
迫田 綾子
1,2
1日本赤十字広島看護大学看護学部老人看護学
2口腔ケア研究会ひろしま
pp.334-338
発行日 2005年4月1日
Published Date 2005/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100126
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専門看護師の役割に思う
昨年の12月のことです。2年生の授業の特別講師として,日本看護協会の老人看護専門看護師6人のうちの1人に,「老人看護専門看護師の活動と展望」というテーマで講義をお願いしました。「専門看護師を見たのが初めて」という学生もおり,皆興味津々で,終始目をカッと開いて講義を聞いていました。「私も将来そんな看護をしたい」「若い頃から勉強されていてすごい。元気が出た」などの感想も多く,学生に対するロールモデルとしての効果は絶大だったようです。老人看護に興味を持つ学生が増え,将来専門看護師にチャレンジする者がたくさん出てこないかな,と期待してしまいました。
日本看護協会が示しているように,専門看護師の役割には,実践,相談,調整,研究,教育,倫理調整があります。私が講義を聴いていて興味を持ったのは,調整すなわちコーディネーションの役割です。専門看護師の方々は果敢にこの役割を担っていました。在宅看護の質を向上させるためには,ケアマネジャーとは異なった,それぞれの看護の専門性のある人の配置が必要だと,私の経験の中からも切に思いました。
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