連載 Clinical Exercise・144
Q考えられる疾患は何か?
福屋 泰子
1
1東京女子医科大学皮膚科
pp.657-658
発行日 2019年8月1日
Published Date 2019/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205811
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症例
患 者:80歳,女性
主 訴:手指の紫黒色調変化,足趾の紫斑,皮膚潰瘍
既往歴:65歳;卵巣癌,脳梗塞
現病歴:初診の1年前より下腿,足趾に紫斑が出現した.その後自然に軽快したが,1年後に同部位に潰瘍が出現し,左環指にも紫黒色調の変化と疼痛を認めたため,当科を受診した.
初診時現症:両足趾に痂皮を付着した不整形の潰瘍,点状紫斑が散在していた(図1a).右下腿後面にも痂皮を付着する12×12mmの潰瘍を認めた(図1b).左環指のDIP関節から先端にかけて紫黒色調の変化があり,一部潰瘍を形成し,疼痛,冷感を伴っていた(図1c).
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