Japanese
English
症例報告
踵部悪性黒色腫切除後のDAV-インターフェロン-β療法中に肺結核を発症した1例
A case of resected malignant melanoma of the heel, developing pulmonary tuberculosis during DAV-interferon-β therapy
清水 和栄
1
,
横田 憲二
1
,
秋山 真志
1
Kazue SHIMIZU
1
,
Kenji YOKOTA
1
,
Masashi AKIYAMA
1
1名古屋大学大学院医学系研究科皮膚病態学
1Department of Dermatology, Nagoya University Graduate School of Medicine, Nagoya, Japan
キーワード:
悪性黒色腫
,
肺結核
,
DAV-インターフェロン-β療法
Keyword:
悪性黒色腫
,
肺結核
,
DAV-インターフェロン-β療法
pp.1005-1009
発行日 2018年11月1日
Published Date 2018/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205575
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要約 62歳,男性.幼少時より右踵部に黒色斑を認め,徐々に増大したため当科を紹介受診した.悪性黒色腫の診断のもと,原発巣全摘術,センチネルリンパ節生検を施行,右膝窩リンパ節に微小転移を認めた.右鼠径,右膝窩リンパ節郭清術を施行したが,切除リンパ節に転移は認めなかった(pT4aN1aM0:Stage ⅢA).術後2か月目からDAV〔ダカルバジン(DTIC)+ニムスチン(ACNU)+ビンクリスチン(VCR)〕-インターフェロン-β(INF-β)療法を開始した.4クール施行した後のPET-CTにて左肺上葉に結節影を認めた.気管支鏡下肺生検を施行し,悪性所見は認めず,気管支洗浄液の結核菌のPCR陽性にて肺結核と診断した.喀痰塗抹標本の抗酸菌染色では陰性であった.結核専門病院へ転院し加療後,DAV-INF-β療法を再開し6クール目まで施行した.化学療法中の肺野結節影においては結核の可能性も念頭に置くべきである.
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