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文献紹介 CD30陽性皮膚T細胞リンパ腫に対するブレンツキシマブ・ベドチンの有用性
高宮城 冴子
1
1慶應義塾大学
pp.254
発行日 2018年3月1日
Published Date 2018/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205340
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皮膚T細胞リンパ腫(cutaneous T-cell lymphoma:CTCL)は,幅広い症状をもたらす疾患で,一般的に治癒が難しい.CTCL患者の一部にはCD30の発現が認められ,特に菌状息肉腫患者は多くがCD30陽性であることが知られている.著者らは,CD30陽性のCTCLで,治療歴を有する患者を対象に,抗CD30モノクローナル抗体に微小管阻害薬であるモノメチルアウリスタチンEを結合させた抗体薬物複合体であるブレンツキシマブ・ベドチンの有効性と安全性を通常の治療と比較する,オープンラベルのランダム化フェーズ3試験ALCANZAを計画した.
本論文では,菌状息肉症または原発性皮膚未分化大細胞リンパ腫(primary cutaneous anaplastic large-cell lymphoma:pcALCL)と診断された131人の患者を,ブレンツキシマブ・ベドチン群と従来治療群に割り付け,治療成績を解析した.
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