Japanese
English
症例報告
多発する紫斑および顔貌,下腿浮腫から診断に至った全身性アミロイドーシスの1例
A case of systemic amyloidois diagnosed by facial features and many purpuric lesions and leg edema
倉田 裕介
1
,
梅原 かおり
1
,
安野 秀一郎
1
,
中村 好貴
1
Yusuke KURATA
1
,
Kaori UMEHARA
1
,
Shuichirou YASUNO
1
,
Yoshitaka NAKAMURA
1
1山口大学大学院医学系研究科皮膚科学分野
1Department of Dermatology, The Yamaguchi University School of Medecine, Ube, Japan
キーワード:
全身性アミロイドーシス
Keyword:
全身性アミロイドーシス
pp.501-505
発行日 2017年6月1日
Published Date 2017/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205137
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要約 62歳,女性.初診3か月前にバイクで転倒し左右下腿に裂傷受傷.近医皮膚科で加療されるが改善しないため,当科に紹介され受診し,精査目的で入院となった.初診時には両下腿に浮腫を伴う皮膚潰瘍を認め,大腿,手背,頸部などに紫斑を認めた.大腿紫斑部の皮膚生検で真皮深層にAλアミロイド沈着を認めた.舌,消化管からの生検においてもAλアミロイド沈着を認め全身性アミロイドーシスと診断した.多彩な初期臨床像を呈するアミロイドーシスの診断で最も重要なことは,患者の症候よりアミロイドーシスを疑うことであり,自験例のように下腿浮腫や紫斑,皮下出血を認める場合は腎機能,凝固系の異常のみならず全身性アミロイドーシスを鑑別に挙げ早期に皮膚生検を行うべきであると考えた.
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