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増刊号特集 最近のトピックス2017 Clinical Dermatology 2017
1.最近話題の皮膚疾患
Pork-cat syndrome
Pork-cat syndrome
千貫 祐子
1
Yuko CHINUKI
1
1島根大学医学部皮膚科
1Department of Dermatology, Shimane University Faculty of Medicine, Izumo, Japan
キーワード:
pork-cat syndrome
,
ネコ血清アルブミン(Fel d 2)
,
豚血清アルブミン(Sus s)
,
交差反応
Keyword:
pork-cat syndrome
,
ネコ血清アルブミン(Fel d 2)
,
豚血清アルブミン(Sus s)
,
交差反応
pp.16-18
発行日 2017年4月10日
Published Date 2017/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205052
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summary
Pork-cat syndromeは獣肉アレルギーの一種で,原因抗原は豚の血清アルブミン(Sus s)であり,類似の構造を有するネコの血清アルブミン(Fel d 2)に経気道的に感作された後,交差反応によって豚肉摂取時にアレルギー症状を呈する疾患である.遅発性に発症する糖鎖α-Galが原因の獣肉アレルギーとは異なり,一般的に豚肉摂取30〜45分後に症状が出現するとされる.Pork-cat syndromeの診断には,問診と同時に,豚の血清アルブミン(Sus s)特異的IgEとネコの血清アルブミン(Fel d 2)特異的IgEの測定を行うことが有用である(保険未適用).保険適用の検査では,豚肉特異的IgEとネコ上皮特異的IgEを測定することで,ある程度推測できる.豚肉摂取後に蕁麻疹やアナフィラキシーを発症した患者を経験した場合は,ネコの飼育歴やネコとの接触の問診聴取が必要であり,豚肉やネコ(上皮やフケ)の特異的IgE検査を行う必要がある.
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